課題と目標 事例3:キリスト教徒
テレビから料理をまなびます
マルコ・ナバロ神父(キリスト教徒/グアダルペ外国宣教会日本管区奈良協会)
キリスト教カトリックでは、宗教上の理由による肉や酒などに対する食事規制はありません。ただ、食べ過ぎないように、飲み過ぎないように、無駄を出さないようにと言います。
でも四旬節と呼ばれる40日間は、金曜日に牛肉と豚肉を食べることを慎みます。この四旬節は、イエス・キリストが断食をした期間にあたります。そのため、私たちキリスト教徒も高価なものを控えます。昔は牛肉と豚肉は高価だったため、今でもそれを慎むのです。しかし、信者のみなさんに四旬節の間、牛肉と豚肉を禁止するわけではありません。食べないように勧めてはいます。
私が日本に来て6年たちました。日本語は日本に来てから勉強しました。食べ物に関して、あまり苦労はしませんでした。日本に来たばかりのときは修道院に入っていたので、シスターに食事を作ってもらっていたためです。
今は時間のあるときに自炊をします。そのときに役に立つのは、テレビの料理番組ですね。食材の名前がわからなくても、材料を見れば、スーパーで買うことができますから。私があまり食べたくない日本の食べ物は二つあります。ひとつは納豆、もうひとつはクサヤです。
教会に来る外国人の人からも、食べ物に関して相談を受けたことはありません。
キリスト教徒
キリスト教は、イエスを救世主と信じ、聖書に記されたイエスや使徒たちの言行を信じ従う宗教です。世界における信者数はすべての宗教の中で最も多く、20億人を超えています。2004年の時点で日本の総人口の約1%弱がキリスト教徒で、そのうちカトリックは約50万人、プロテスタントは約30万人となっています。
一般にキリスト教には共通の食事規制はありません。ただし教派によって違いがみられ、血を食べてはならなかったり、キリスト教最大の祭りである復活祭においては、その前の決められた期間内は食事の節制が推奨されたりすることがあります。この期間を四旬節(しじゅんせつ)といい、復活祭の前の40日間がそれにあたります。
また食べ物に関連する事柄として、信者たちがキリストの犠牲を記憶にとどめるために行う「パンとぶどう酒」を用いた礼拝があります。これは祈りによってパンとぶどう酒がキリストの体と血に変化すると信じられている(※)ためで、カトリックでいうミサは、この記憶を行うための儀式です。
また復活祭は、この儀式をキリストが復活したと信じられる日に行われるもので、毎年春に行われます。これらの儀式で使われるパンには、イーストを用いた一般的なものではなく、ほとんどの場合ホスチア(ラテン語でいけにえの供え物、の意味)とよばれるウェハースが用いられます。
※ 教派によって解釈が異なり、一般にカトリックにおいてこのように信じられています


