課題と目標 事例2:ベジタリアン
日本語がわからないと全て買えません
ネルソン百合子さん(スリランカ出身/とよなか国際交流センターボランティア・英会話教師)
私はスリランカ人で大阪で生まれ育ちました。私自身はとくに食事規制を持ってはいません。インターナショクナルの活動を知って、強い興味をもちました。私のスリランカやインド、インド系マレーシア人の友人は、食料品の買い物や外食時に苦労して、彼女たちへのサポートが必要だと日ごろから感じていました。
ヒンドゥー教徒やベジタリアンにとって、日本での食の選択肢は限られています。例えば、大豆でできた「ベジタブル・ミート」は、インドやマレーシア、ヨーロッパ諸国でよく売られていますが、日本では普通のスーパーで買うことができません。また、パンやお菓子の一部の商品に鶏エキスが入っているものがあります。私の友人は日本語がよくわからないので、どの商品に鶏エキスが入っているかわかりません。だから全ての商品を買わないようにするそうです。また、魚を食べない人は和食が食べたくても食べられないことが多いです。カツオダシが入っている料理がほとんどだからです。
私は彼女たちの苦労をそばで見てきたこともあって、在日外国人のためのボランティア活動を始めました。しかし、このことをスリランカ人の友人に言ったとき、その友人は私に言いました。「ボランティアをしようと思う気持ちはいいと思う。でも、同情の気持ちはよくないと思う。私だったら同情されたくない。私は自分で選んで日本に来たわけだし、日本での苦労は私のためになると思っている。食に苦労しているという、私の1つの側面だけを強調して見てほしくない。」彼女は普通の人で私の友人です。彼女や彼女のような人がもっと日本で住みやすくなるようにしたいと私は思います。
ベジタリアン
菜食・ベジタリアンとは、一般には肉類をとらずに穀物や野菜の類のみを食べること、またそのような菜食主義の人を指します。哺乳類を食べなければ何らかのベジタリアンに分類できますが、極めて多様な分類があります。
動物の肉だけではなく卵や乳製品、原材料に動物由来の食品が含まれるラードやカツオなどのだし、ゼラチンや肉エキス、菌類の発酵製品であるヨーグルトも食べない人が多くいます。またヴィーガンと呼ばれる菜食主義者は、シルクや皮革製品なども身につけず、ハチミツなども食べません。動物の肉や卵・乳製品は食べませんが、原材料に動物由来のものが含まれる食品は食べる人たちもいます。野菜類と乳製品を食べますが、卵は食べない人たちや、逆に卵は食べる人たちもいます。
フルータリアンと呼ばれる人たちは、収穫すると死んでしまう野菜を食べず、フルーツ(植物の実)だけを食べます。具体的には、レタスやニンジンは収穫時に死んでしまうので食べませんが、果実やナッツ、トマトやナス、キュウリやゴマなどの、収穫しても植物の生命には関わらない野菜は食べます。
この他にもベジタリアンは、魚を食べるか食べないかでの分類や、ニラやニンニク等の臭いの強い野菜を食べるか食べないかでも細かく分類されます。また、セミベジタリアンと呼ばれる人たちは、できるだけ肉類の摂取を減らしながら生活しています。近年では環境問題との関わりで、一般の人たちの間で菜食が注目されています。


